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母のまなざし2

 面談をしていて、クライエントの小さい頃のことを、あまり覚えていない母親のことを聞くことが

ある。母親は当時、忙しく、祖母や伯母・叔母等に子どもの世話を任せていたのである。

 ある時、上記とは別の事例で、母親自身にクライエントの幼児期について尋ねたことがある。

私は「○○さんを、何歳から保育園に入れましたか」と尋ねた。母親は「それが、覚えていないん

です」と答えた。

 この2例とも、子どもが母親の目に充分映っていなかったということになる。母親の関心が

何かの原因で他に向いていたのである。母親にとっては色々な理由があって、したくても

子どもの世話ができなかったということだが、幼い子どもは大人のような認識はできない。

充分まなざしを向けてくれない、世話をしてくれない母親に接し続けて、子どもは「お母さんは

私のことが嫌いなんだ」「私は嫌われている」という文脈を作ってしまう。

こうなると子どもは自分のことを好きになることが困難になる。そして他者を好きになることも

困難になる。この傾向は成人し結婚後も尾を引くことになる。そこで何らかの問題が発生し

セラピーが要請されるのである。

 お母さんの眼の中に子どもがどう映っていたか。事例に接するたびに、このことがとても

大切なことだと思える。

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2009年02月17日 10:08に投稿されたエントリーのページです。

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